【 蘇るということ 】  

金森 璋

 一度死に、蘇るというテーマに、どこか切なくなった。
 サナトリウムを思わせる、透明感のある文体。そこに、死という、誰にも平等にやってくる悲し気なテーマがかぶさり、海月のような、「はっきりとそこに在るのに掴めない」という独特の雰囲気を持っている。
 ゆったりと流れていく、病院の空気をありありと感じられた。
 
 掴みどころがない、と言ってしまうこともできる。
 作者が作者たりえる文章ではあるのだが、輪郭がぼやけていて、臨場感に乏しい部分がややあった。
 少年や少女の感情に、もっと描写があっても良いかと思う。
 彼らの輪郭を見出すことで、作者の魅力が引き出されるだろう。

 作者のこれからに期待する。

公開日時:2017-12-17

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